3.分野
3.13.膠原病
成人にもよく認められる慢性関節リウマチ(小児では小児慢性関節炎疾患もしくは若年性特発性関節炎)、全身性エリテマトーデス(SLE)、強皮症、結節性多発動脈炎、抗リン脂質抗体症候群、混合性結合織性病変、シェーグレン症候群、ベーチェット病などは小児期にも発症しうる。小児に比較的特異的な膠原病としては、リウマチ熱、血管炎症候群、血管性紫斑病(アレルギー性紫斑病)、川崎病などが挙げられる。
- アレルギー性紫斑病
アレルギー性紫斑病は典型的には3歳から10歳くらいの小児で先行上気道感染後10日から30日の経過を経て、胃腸症状(腹痛、時に腸重積)、関節症状、紫斑(毛細血管障害、時に潰瘍形成に到る)、浮腫を起こし2週ほど遅れて腎炎を起こし、タンパク尿、血尿を起こす。あくまで血管壁の障害であり出血時間、血小板数、凝固時間、血小板数は正常範囲内である。概念としては全身性の小血管を主体とした血管炎であり、皮膚症状、腹部症状、関節症状をトリアスとする。腎症は病理学的にはIgA腎症と同一である。20%から60%の症例で腎炎症状が出現し、一部の症例では腎不全が徐々に進行し、人工透析が必要となる。腹痛、関節痛が重度の症例や進行性の腎炎症例には特異的な治療が必要と考えられているが、それ以外の症例では4週間以内に自然軽快をするので特異的治療は不要と考えられている。
- 腹痛、関節痛の治療
- 消化管の血管炎による浮腫、腹痛、嘔吐、血便、下血といった症状が認められる。重症例では腸管安静が必要となる。ブスコパンといった鎮痙薬やNSAIDsといった薬物を絶食、輸液の上に使用することがある。治療抵抗性の場合はプレドニン1~2mg/Kg/dayより開始し、徐々に減量することによって腹痛、関節痛の緩和に効果的とされている。
- 腎炎の治療
- 20%から60%の症例で腎炎症状が出現するがそのうちの30%は半年以内に寛解し、60%程度は長期化してもいずれ寛解となる。人工透析が必要となるのはわずか1~2%であるが18歳未満の透析導入の主要原因疾患である。血尿単独例や軽度(0.5g/day以下)の蛋白尿の場合は治療は不要である。蛋白尿が持続する場合は抗血小板薬やACE阻害薬を使用する。1g/day以上の蛋白尿が持続したり、ネフローゼ症候群、高血圧、腎機能低下例では腎生検を施行し、ステロイドを中心とした治療を行う。メチルプレドニゾロンによるパルス療法(100~250mg/day 3日間)、後療法プレドニゾロン1mg/Kg/dayといった方法などがあるが腎生検の結果によって免疫抑制剤の併用を行う場合もあり、専門的な施設で行われることが望ましい。急性期は可逆的であるが慢性期になると障害が不可逆的になる。
- 川崎病
川崎病は原因不明の全身性血管炎であり4歳以下の乳幼児、男児に多いとされている。BCG接種部位を中心とする紅斑形成といった変化は川崎病の主要症状に含まれないが特異的な所見である。軽い発赤に伴うものから水泡形成、痂皮を伴うものや潰瘍形成に到るものまで皮膚症状は様々である。
- リウマチ熱
(出典:Wikipedia)
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